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  解 説 

 てんとう虫コミックスをはじめとする単行本「ドラえもん」は、小学館の学年誌や「テレビくん」などに連載された作品をまとめたものであることは皆さんご存じですよね。そして、単行本に収録された作品の中には初出時とは描き変えられたものがあるということは「ド・ラ・カルト」や「ドラえ本」といった本で紹介されたことで一般のファンにも知られるようになりました。では、どれくらいの作品が描き変えられているのかと言いますと、実のところ、単行本に収録されている作品は程度の差こそあれ、そのほとんどが描き変えられているのです。描き換えの理由としては、だいたい次の5通りが挙げられます。

1. 雑誌掲載時に広告のスペースがあったため、単行本収録時にこの隙間を埋めるために描き換えられた。
2. 作品が描かれた当時から年月が経ってしまったため、時代錯誤的な要素を修正する必要があった。
3. 雑誌にはページの制約があるため、描ききれなかったシーンを単行本収録時に描き足した。
4. 長い連載の間に変化してきたキャラの性格を統一するために話しの流れを変更した。
5. 初出時のオチが気に入らなかったために、オチそのものを変更してしまった。

 

 ちょっと詳しく見ていきます。まず、1は学年誌ですと、見開きの左側のページの半分を広告のスペースが必ずと言っていいほど1作品に1個の割合で入っていました。単行本に収録される際は、もちろん広告などはいるわけがないですから、そこを埋めなければなりません。方法としては2つあり、まず1つはカットを描き足すことです。6巻の「のび太のおよめさん」の最後のページがその例です。もう1つは描き換えてしまうことです。
 次に2番目、これは作品中に登場する、野球選手などの実在の人物や流行歌などが現在では通用しなくなってしまったために、描き変える必要がある場合です。
 3番目は説明の通りです。「さようなら、ドラえもん」はこの例に当てはまります。
 4番目で顕著なのはしずちゃんの性格でしょうか。連載当初はどちらかというとおてんばなイメージだった彼女が次第におしとやかになったために描き変えられたものです。「ド・ラ・カルト」でも紹介された「水たまりのピラルク」が当たります。
 5番目も説明の通り。

 ここは「初出時と単行本の違いを調べてみよう!」ということで、初出時から単行本に収録される際に描き変えられたものを紹介するコーナーなのですが、最初に書きましたとおり、その数は膨大なものですし、ここでその全てを御紹介しても皆さんに楽しんでもらえるとは思えません。
 そこで、ここでは上に挙げた描き換えの理由のうちで、皆さんが一番興味を持たれると思われる5番目の理由で描き変えられたものを御紹介していきたいと思います。もちろん、5番目以外の理由による描き変えにも面白いものがありますので、こちらの判断で御紹介したいと思います。

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